大学受験

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児童学・社会学

児童学の方は幼児や児童の成長や発達をさまざまな角度から科学する学問です。

「児童心理学・発達心理学」「児童福祉学」「児童教育学・保育学」「児童保険学」「児童文化学」の5つを柱に、それぞれの子供を取り巻く環境への理解を深める。大学では主要分野の基礎を学んだ後、専攻に応じた専攻科目を学んでいきます。

また実際に子供に触れある場での実習や音楽・造形などの演習もカリキュラムの一部に入っています。

社会学の方はその名前の示すとおり、社会で起きているすべての出来事・現象が研究の対象となります。

家族・都市・教育・メディア・環境・文化などとその領域も幅広いです。

それらに対するアプローチの視点もさまざまであり、社会学は多彩な学問の領域を網羅するものと言えます。

社会学研究で重視されている科目の中には社会調査実習(フィールドワーク)があります。

住民との対話やアンケート調査、そのテーマに関する文献・資料の収集や調査票の作成を行い、仮説の裏付けとなる調査・分析を行います。

また調査から得られたデータのために統計的手法を身につけていくことも必要になってきている。社会学系の中には「新聞学科」「広報学科」「観光学科」など特定の分野に対象を絞り込んだものもあります。

教育学・教員養成系

教育の本質を学ぶ教育学と教師を目指す教員養成系があります。

学問として捉える「教育」を研究する分野では、教師になることを目的とするものではなく、教育の本質や目的、人間形成と教育との関わりなどを、より大きな観点から教育の有り方などを追求していくという学問です。

学校教育だけではなく、教育行政や社会教育、生涯教育などその領域は幅が広いです。

また、人間の心理や行動といった人間の内面を深く研究する「人間科学」的な意味合いの学問分野ともいえます。

教員養成系の方は教員免許の取得が卒業の要件となっている「教員養成課程」と免許の取得を義務付けず幅広い知識をもった人材を育てることを目的とした「総合科学課程」とに分けられます。

教員養成課程は説明するまでもないが、カリキュラムも免許の取得に必要な科目を中心に編成されています。

1~2年次にかけては教養教育科目や基礎教育科目を学び、3年次以降は各教科の指導法や、子供の発達過程など必要な技術や知識を習得する期間に当てられています。

また一番の目玉としては教育実習もこの時期に行われます。

この教育実習はそれまでの学習成果を実証する場であると同時にその後の現場に活かせる貴重な体験になるはずです。

「総合課程」では情報・国際・人間科学・教育文化・芸術などの専攻・コースが設置されています。

心理学・行動科学

心理学は心の動きを科学的見地から研究する学問です。

心理学というと、心理テストやカウンセリングといった「臨床心理学」をふと思い浮かべるひとが多いようだが、これは心理学の研究分野の1つです。

実際には、認知心理学、発達心理学、社会心理学、犯罪心理学、産業心理学などの多様な領域があることを知っておきたいですね。

科学としての心理学の特徴の1つは実験という実証的な研究方法にあります。

大学では心理学概説などでまず基礎を学ぶとともに、各種調査法、検査法の実験や実習をおこない、そのなりたち、意欲、実施上の問題点などを学習します。

また、得られたデータをコンピューターで分析・統計化するための実習などもあり数学的な要素も強く持っています。

3年次からは実際にアンケート調査や各種の実験などを行い、専門知識を深めていきます。

臨床心理士を目指す場合には、大学で学んだ後、さらに指定された大学院に進学して、受験資格を得る必要があるので注意が必要です。

私立大学を中心に近年では新設が多く、注目されている学科の1つといえます。

教育学部でも教育心理、発達心理などの学科・コースを設置している大学もあります。

哲学・倫理・宗教学

この学問は系統的に理論を学び自分の考えを纏め上げるものです。

3つの学問に共通して言えることは、「人間とは何か」「自分の存在とは何か」といった、昔も今も変わらない普遍的な「問い」に学問的にアプローチすることです。

人類と地球との共生の問題や、頻発する宗教がらみの紛争の解決策、あるいは人間の尊厳が問われる脳死問題など、今後もさまざまな場面での哲学的な見解が求められる時代が続きます。

哲学では、まず多くの代表的な哲学理論を系統的に学び、哲学的な物の捕らえ方、本質を見極める力を養うことに重点が置かれます。

1~2年次は哲学の概論や哲学の歴史など基礎的な知識を身につけ、3年次以降はゼミ形式の授業を中心に原書を講読しながら、より専門性の高いテーマに取り組むというのが一般的のようです。

また哲学の授業には原書が多くとりあげられるので、読みこなす語学力を必要とされてきます。

英語やドイツ語の他、ギリシャ語、ラテン語、サンスクリット語などの古典語の学習も加わってくるのが特徴です。

哲学に深い繋がりがあるのが倫理学や宗教学で倫理学は人間の行動や道徳心を研究対象とし、宗教学は教理の理解と研究と信仰する心について学んでいく学問です。

大学では仏教系・キリスト系・神道系の3つに分類されていることが多いです。

芸術学

芸術学系では自分自身を表現者として磨いていくことができます。

具体的には美術、音楽、デザインなどのそれぞれの分野の学問について、いろいろな学科やコースが設定されています。

実技を裏付けする理論を学びながら、実際に創作や演奏の指導をうけて、各々の表現技術を体得していく実技系と、実技の基礎訓練を展開しながら、理論を中心に学ぶ理論系に分けられています。

美術の分野では、絵画・彫刻・工芸などの専攻が開設されています。

それぞれの表現手法と理論を学んで、製作に取り組みます。

また音楽の分野では、声楽・楽器などの演奏系学科は、個人レッスンやアンサンブル練習を主体に、音楽理論の講義などが組み込まれている。そしてデザインの分野では、グラフィック・ファッション・インダストリアル・空間・などのコースが用意されていることが多いです。

このような実技系の他、理論系の学科では、美術史や音楽教育など芸術学・芸術史・理論などを研究していくことになります。

そのほかの芸術分野では、演劇部門・演出・舞台美術・写真・映像などがあるのも見逃せないです。

また最近ではコンピューターを使った芸術表現の研究も盛んに行われるようになったきました。